チェーン店が分からない話

人はどうやってチェーン店をチェーン店と認識しているのだろうか。

というのも、私はチェーン店をチェーン店だと認識する能力が人よりかなり劣っていることに最近ようやく気が付いたからだ。

私の出身である島根県は皆ご存じの通り、ドのつく田舎である。

今でこそセブンイレブンやスタバが展開しているが、昔はそんなものあるわけがない。

最寄りのサンマルクカフェは広島県、最寄りの無印良品広島県、そんな環境で育った少女が上京した結果、チェーン店をチェーン店として認識できない人間が爆誕してしまった。

チェーン店をチェーン店として認識するためには、あるお店を別々の場所で複数回見かけるという経験が必要なのだと仮説を立てている。

その仮説に基づけば、島根で生まれ育った人は圧倒的にチェーン店を見かける回数が少ないのだから、東京で出会う全てのお店を唯一無二の存在だと勘違いしてしまっても仕方がないじゃないか……

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このように、生まれ育った環境のせいにしてチェーン店を知ろうとする努力を怠り、チェーン店をチェーン店として認識できない私が生まれた。

島根からはるばる会いに来た両親を大衆居酒屋に連れて行き、

島根からわざわざ遊びに来た友人を大衆ファミレスに連れて行った。

そんな失敗を幾度となく繰り返しているが、やはりチェーン店はコスパがいいし外れることがないため反省はしていない。